海外に在住しておられる方で、日本に不動産を持っていて日本で不動産収入がる方は、確定申告をする必要があったり、確定申告をすることで還付金が返ってくるケースがあります。ここでは海外在住者の不動産所得に関するオンライン(e-tax)での確定申告の方法についてまとめておきます。e-taxベースでの紹介ですが書面で申請する場合も申請内容は変わらないと思いますのでご参考にしてください。
不動産所得を確定申告するメリット
どういう形で不動産収入があるかは様々ですが、海外駐在員などで一時的に管理会社を通して自宅を貸し出しているようなケースでは、家賃収入を受け取る際に、管理会社が源泉徴収額を差し引いた額を貸主に支払うケースが多いと思います。国税庁のページにも記載がありますが、非居住者に家賃収入を支払う場合は20.42%の源泉徴収を行うことになっています。確定申告をきちんとすることによりこの源泉徴収されたものが還付される場合があります。駐在員の持ち家の貸し出しという形態であれば、かなりの額が還付されると思われます。
e-taxでオンライン申告
確定申告はe-taxのサイトからできるので海外に住んでいてもできます。ただしログインするためにはマイナンバーカードなどが必要になります。
確定申告ではまったポイントは、不動産所得の源泉徴収額を申告する枠がありません。税務署に確認したところ不動産所得の源泉徴収額は雑所得の枠を使用して申請します。
作成開始ボタンを押して作成を開始します。
過去の年度分も4年間はさかのぼって申告することができます。
所得税の申告をクリックします。
私の場合は上部にある不動産所得から申告をせずに、決算書・収支内訳書作成コーナーから申請しました。
この画面で不動産所得の申請を行えるのですが、収入や経費などは入力できるのですが、源泉徴収額を入力することができません。源泉徴収額はあとの画面で申告できるのでここではいったん源泉徴収額の入力無しで完了します。
不動産所得の源泉徴収は雑所得のその他から入力します。
雑所得(その他)を選択し、種目を「その他」、収入金額を0円、必要経費を0円、源泉徴収額に不動産所得の源泉徴収額を入れます。
確認メッセージが出ますが、「はい」を押して先に進みます。
先に進んでいくとご自身の還付額がその場でわかります。
その他ではまったこと
このe-taxシステムですがまだまだバグが多いし、使い勝手が非常に悪いです。一つは待ったのが非居住でしかはまらない内容だと思うのですが、海外住所の入力です。
申請の終盤で1月1日時点での住所を聞かれる画面があります。年度の途中で日本に帰国した場合などは、いいえを押すことになるのですが、いいえを選択して、海外の住所を入力する場合、郵便番号と都道府県を入力することができません。このフィールドは必須項目ではないのですが、ここをきちんと入力していない場合、申請が完了しません。(エラーメッセージなど何も出ないで、延々同じ画面を行ったり来たりします)
私の場合は税務署員の指示に従い、1月1日時点の住所を「いいえ」にせずに「はい」にすることでこの問題を回避しました。エラーメッセージも何も出ないので問題に気づくのにかなり苦労しました。