一生で一度は見たいオーロラ、でもオーロラを見れる場所まで行くのはなかなか遠く、行ったからには確実に見たいです。オーロラ観測は自然との闘いで運にもよるところがありますが、それでも少しでも見れる確率を上げる方法を紹介します。
イエローナイフの紹介
イエローナイフはカナダ北部(ノースウェストテリトリー)の街でかなり北側にある街です。もともとは金の鉱山の街として開拓されたようですが現在ではオーロラの観測地として有名です。
日本との時差は16時間(夏時間のときは15時間)で、日本のほうが先に進んでいますので、日本の時間から16時間マイナスしてください。
イエローナイフとオーロラ
イエローナイフはオーロラベルト地帯にあるのに加えて晴天率が高いため、3日間滞在すると95%の確率でオーロラを鑑賞できるといいます。 平均年間降雨日数は78日で東京の115日と比べてもかなり少なくなっています。
イエローナイフでのオーロラ観測確率
イエローナイフはオーロラ観賞に適した場所であり3日間滞在での観測率95%であるとはいえ、オーロラは 常にイエローナイフに展示されているようなものではなく、 雨などと同じで自然現象です。出現する時間もその日の状況により変わりますし、日の出・日の入りのようにこの季節は毎日xx時に出るということはありませんし、状況により出たりでなかったりします 。日の出というよりも雨のようなものと考えた方が良く、オーロラを観測するためには、適切なタイミングで適切な場所にいることが必要です。
オーロラの鑑賞可能時期
オーロラ自体は年中発生していますが、オーロラは大気の発光現象なので肉眼で鑑賞するためには周りが暗くないと見れませんし、周りが暗い方がよりきれいに見れます。イエローナイフなどのオーロラベルト地帯は緯度が高いため、夏至の近くになると日照時間がかなり長くオーロラ観賞に不向きと言えます。天候にもよりますが日照時間の短い冬のほうが見れる可能性は上がります。少なくとも夏至の前後1~2か月は避けた方がよいかもしれません。
オーロラの強度
実際に行ってみて強く感じたのが、日によってオーロラの出る強度も異なり、弱いオーロラしか出なかった日は、「なんかコレジャナイ感」がかなりあってオーロラを見た気分にはなれませんでした。自分の場合は3日間滞在して、初日<2日目<3日目と徐々に強くなっていって、2日目はそれなりに見れたのですが、 「なんかコレジャナイ」という気持ちが強かったです。
オーロラの強度はレベル1~5まであり、弱いものと強いものでは感動が全然違います。ベックスケンネル(イエローナイフのツアー会社)のFacebookページにオーロラの写真がアップされていますが、日によって強度が違うのがわかります。オーロラを見るだけでなく最高強度を見てみたいですよね。
https://www.facebook.com/pg/Aurora-Wonderland-Tours-Becks-Kennels-185001910797/photos/?ref=page_internal
ほんとに強い日はオーロラが動いていて、地元の人はDancing Auroraと言ってました。
イエローナイフへの行き方
日本からイエローナイフへは直行便はなく、バンクーバーやカルガリー、エドモントンを経由して乗り継ぎ1回か2回で行くことができます。詳しくはExpediaなどで検索してください。
現地でオーロラを見る方法
現地ツアーに入ってオーロラを見に行く
もっとも簡単にオーロラ観賞に出かける手段は現地のツアーに申し込むことです。
現地ツアーも色々ありそれぞれ特徴があります。
イエローナイフからオーロラビレッジまでバスで移動して、あったかい小屋の中であったかいスープを飲みながらオーロラが出るのを待つツアー
オーロラアプリでオーロラの状況を確認しながら大型のバンで少人数でいろんなポイントを回ってオーロラハンティングするツアー
ツアーのメリットはオーロラを見慣れているガイドさんの経験等に基づいてプランされていることです。ツアーも色々あります。日本語のツアーもたくさんありますのでご自身にあったツアーをお探しください。
大手ツアーでオーロラを見に行く
日本人向けの日本語ツアーもでており、自分はベルトラからネットで予約しました。 大手ツアーの特徴は設備が充実していて快適です。極寒のイエローナイフでオーロラを見るためのサポートがしっかりしています。
自分が申し込んだツアーはこれです。(実際のツアーはベックスケンネルさんでした)
オーロラ鑑賞 in イエローナイフ しっかり5時間ツアー<イエローナイフ発/午後10時~翌3時まで/11月~5月/日本語ガイド>
極寒のイエローナイフで温かいキャビンの中で待てるのは最高です。中では温かいスープなどをふるまってくれます。
小規模なツアーで見に行く
大手以外のツアーだと、自分はAurora Deluxe (https://www.aurora-deluxe-ca.ca/en-gb/) というGuest Houseに泊まったのですが、ここの宿のオーナーが宿泊者向けにツアーをやってくれて、こちらにも参加しました。このツアーは個人でやっているのと宿泊者が対象なので少人数で融通が利くのがポイントです。オーナーがオーロラ予報を見ながら出発時間や行き先を調整してくれてオーロラを見る確率も断然上がります。
自分は滞在3日目に一番強いオーロラを見れたのですが、その時は宿の人が突然部屋にきて、「出発時間を1時間半くらい早めるぞ」と言って出かけました。1時間半早めたおかげでばっちり見れましたが、1時間か2時間後にはオーロラが消えていたので、突然の予定変更を決断しなければその日は見逃していたことになります。
この宿に泊まってこのツアーに入ってほんとによかったと思いました。
レンタカーで自分でオーロラを見に行く
極寒のイエローナイフで車を運転するのは多少抵抗があるかもしれませんが、自分でレンタカーを借りてオーロラを見に行くのもおすすめです。なんといっても行動に自由度がでます。大きなツアーの場合はオーロラの出る時間にかかわらず、出発時間と帰宅時間は決まっています。でもオーロラは自然現象で日によって出現時間や出現場所も異なります。
自分でレンタカーを借りるメリットはオーロラの状況に応じて行動予定を自由に変えれることです。イエローナイフのレンタカーの台数は結構少ないので早めのご予約が必要です。
個人で行動される場合は、寒さなどの安全対策は万全にしていってください。冬のイエローナイフは本当に寒いです。
レンタカーでの観測についてはこちらでまとめておりますのでご参照ください。
オーロラ予報
オーロラ予報のアプリなどたくさんあります。例えばWebSiteだとAuroraForecast.comなどあります。アプリだとこんなのがありますので、自分でオーロラの状況を確認しながら今日早めに出そうだなとか予想することもできます。
オーロラ観測ポイント
イエローナイフ周辺のオーロラ観測ポイントに関する情報はかなり蓄積されています。
自分の場合はMadeline Lake Territorial Day Use Areaなどでかなりきれいにオーロラを見ることができました。
オーロラ観測ポイント紹介
Yellowknife Giant Mine Boat Launch
地図上で見ると湖のほとりに見えますが、冬の間は湖が完全に凍ってしまうので壮大な広場のようになります。建物がなくかなりひらけているのでオーロラが出たときに広範囲に見やすいです。
オーロラ観測率を上げるために
とりあえずオーロラが見れればいいという人は、大手のツアーでよいと思います。感動するぐらいきれいなオーロラが見たいというかたは、下記の努力をすることできれいなオーロラの観測確率が上がると思います。
- 可能な限り長くイエローナイフに滞在すること
- とにかく温かい服装をして、外で長時間待機できる準備をする
(せっかくきれいなオーロラが出たのに小屋の中にいて見逃したなんてないように) - 現地のガイドさんやホームページなどからも情報を集める
- リアルタイムにオーロラ情報をチェックしてベストなタイミングでベストな場所にいくこと
- 可能な限りフレキシブルな行動手段を確保する(少人数のツアー等)
オーロラ観測率を上げるのための準備
事前の情報収集も大切ですが、もう一つ大切なのは防寒対策です。オーロラを見逃さないためには極寒の寒空の中で待機するのが一番です。防寒着は-30℃に耐えるためのものが現地でレンタルできるのでレンタルすることをお勧めします。自分はスキーウェアに着込むようなパターンを試しましたが、-30℃になるとスキーウェアでは寒いです。また靴もSorelのスノーブーツなど本格的なものがあった方がよいです。こちらも上記からレンタルできますので現地で調達可能です。
意外にも大切なのは薄手の手袋です。当然厚手の手袋を着用するのですが、カメラなどを操作するときは厚手の手袋では厳しいので、厚手の手袋の中に着用できる薄手の手袋を用意しておくのが良いと思います。日本からカイロを持っていって指先を温めるために使うのもよいと思います。
オーロラ = Aurora 英語?
オーロラは英語でAuroraでも通じますが、アメリカ大陸ではNorthern Lightsのほうが一般的なようです。もしGoogle などで検索する場合はNorthern Lightsというキーワードも試してみてはどうでしょうか?